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セミナー・研修

和歌山県用地対策連絡協議会の皆さまに初任者研修について聞く Vol.1

和歌山県用地対策連絡協議会の皆さまに初任者研修について聞く Vol.1

和歌山県用地対策連絡協議会の皆さまに初任者研修について聞く Vol.1

2020年8月26日から3日間、和歌山県和歌山市にある県自治会館で和歌山県用地対策連絡協議会(以下、県用対連)さま主催の「用地事務初任者研修」が行われました。県用対連さまには、阪高サポート設立当初から研修の講師派遣をご依頼いただいています。今回の発注、契約いただいた「初任者研修」は、用地事務の初期に起こる課題をスムーズに解決するための研修をパッケージにしたものです。研修内容の感想や用地取得業務の特性についてお話をうかがいました。

和歌山県 県土整備部 県土整備政策局
用地対策課 課長 津山 義規 さま
用地歴8年

海草振興局建設部 海南工事事務所
総務用地課 主任 中西 啓之 さま
用地歴27年

和歌山県 県土整備部 県土整備政策局
用地対策課 主査 新井 和生 さま
用地歴18年

聞き手:弊社 田中

まずは県用対連さまの組織についてお聞かせください。

津山 県用対連の設立は1988年。会員さんは和歌山を所管とする国土交通省の事務所、和歌山県、和歌山県土地開発公社及び和歌山県下にある30市町村ですね。主に会員相互の連絡調整、制度改善要望、研修等を行っています。

当社の初任者研修を発注いただき、ありがとうございます。

津山 今年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、今春に予定していた日程で開催できず、夏までずれ込みました。まず開催できたことをうれしく思っています。県内から一つの会場に人を集めることになるため開催は慎重に協議してきましたが、「初任者研修は業務を理解する上で大切な内容なので開催してほしい」との声があり、背中を押していただく形で実施を決めました。

マスク着用や参加者さんの連絡先の確認など様々な工夫をされておられました。準備にはご苦労があったことと思います。
参加はどのように募っておられるのですか?

津山 事前に県用対連から会員(県用地対策連絡協議会に加盟する国、県、土地開発公社、市町村)さんに通知を出し、募っています。参加される方々は今春に異動してきた人が中心です。参加職員の年齢にはばらつきがありますが、皆さん用地事務経験が浅いという方々です。2年に一度の春頃に、初任者研修をするのが恒例です。用地に初めて関わるので研修を受けたいというニーズがあるので、定期的に行っています。開催を待ってくださっている会員さんもいますし、位置づけとしても初任者研修は非常に重要なものだと思っています。

新井 県用対連の会員さんである市町村の用地部署では毎年必ず新任の職員がいるわけではないので、2年に一度の開催としています。阪高サポートさんに依頼している初任者研修のほか、近畿地区用地対策連絡協議会でも初任者研修が実施されるので、近畿地区用地対策連絡協議会の会員でもある県用対連の会員は、異動が多い年はそちらへ行っていただくなど工夫をしています。ただ、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止関係で他府県の用対連は研修が開催されるところ、中止になるところと対応は様々です。私たちは初任者研修が重要なものだと考えているので実施することができてよかったです。

初任者研修は用地事務業務にどのような効果があるとお考えですか?
中西さんは長年用地事務業務に携わられているとお聞きしましたので、そのお立場からのご意見をいただければ幸いです。

中西 初任者研修は、用地事務の流れが一通りわかるようになることが良い点ですね。まずどういう業務があるのかがわかることで、その後の業務への取り組み方が変わります。公共事業をしていく中で土地を譲っていただきます。土地の上には建物や工作物、立木等があり、それをどう補償していくのか、具体的な考え方や、業務の関係性、必要な手続きについて全体像を知っておくことは大切です。公共事業の施行のため土地の取得が必要といっても、土地の価格は簡単に出せるものではないので、その評価の仕方を研修で学ぶということです。補償させていただき、最終の移転、引渡しまでをどう進めていくかですね。

初任者研修で始まりから終わりまでの流れを学んでいただくと、今後の業務の進め方が変わってくると思います。

体系立てて、すべてを聞いておくことは大事ですか?

一同大事です。

新井 私たちは県職員なので、用地だけを仕事にする専門職もいます。もちろん県だけではなく国もそうだと思いますが、ずっと用地業務を専門としてこの部署のみに携わってきた人がいます。そうなると長年のノウハウを持っている職員が若手を指導するということもできます。一方で、県用対連の会員の市町村では、長年ずっと用地業務だけに従事しているといった方がおらず、若い方に対して指導できる方がいないことも。そういった部分を初任者研修でケアさせていただくということですね。そのほかには、交渉などの具体的な業務をステップアップさせる研修機会があります。幅広く、皆さんのフォローができればと思っています。

当社の初任者研修の内容はいかがですか?

新井 阪高サポートさんの初任者研修はとても内容が良いです。テキスト(困ったときに役立つ用地事務マニュアル)からもにじみ出ていますよね。すごくわかりやすくまとめられています。そして専門職からみても内容が非常に濃い。そういう編集をされているのが感じられます。テキストだけを見ても質の高さがわかりますね。当日に来てくださる講師さんもよい話をしてくださっています。研修後には参加者アンケートを取るのですが、その結果もよく、会員さんの理解度も高いです。研修内容に納得してくれ、満足度が高いので、今後も阪高サポートさんでお願いできればと思っています。もう一つ、阪高サポートさんを選ぶのは、餅は餅屋ということです。起業者として経験がある上で、さらに研修慣れされていてお話がうまい。それは他に代えがたいことなので、費用がかかっても、今後も研修をしていきたいです。

起業者としての経験が生かされている研修だと感じられる内容になっていますか?

新井 阪高サポートの講師の皆さんの講義は特にわかりやすいと思います。ご自身が体験されているから、親近感がわきますね。税理士さん、弁護士さんなどの講義では、税や法律をわかりやすく説明してくださるのですが、実際に用地事務をされているわけではないので、阪高サポートさんの講義に比べると苦労面や親近感で少し距離を感じることもあるかもしれないですね。初任者研修以外でも、交渉力の研修で阪高サポートさんにお世話になったときは、私たちの身になって考えてくださっていて参加者さんからも好評でした。経験談を聞くことは職員の基礎になります。

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