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コラム

登記しよう!

「用地取得は交渉技術も重要だが、登記も絶対忘れないで!
登記(内容の確認)ではじまり、
登記(移転登記・設定登記)で終わる…!?」

用地業務の流れのなかで、多様化した登記内容・登記手続について、具体的に分かり易くご紹介します。

はじまりはいつも登記vol.1  地番を調べよう!

2021年09月24日 公開
登記しよう!! はじまりはいつも登記vol.1

とある市の用地課に異動してきたばかりの新人、緑山さん。用地の業務も初めてで、勉強の日々です。
ベテランの上島さんに登記と用地の関わりをきいて、登記に興味が湧いてきた緑山さん。
登記について学びながら、用地業務への理解を深めていくことにしました。



"住所"では不十分?起業地を特定せよ

上島さん

それはそうと、緑山さん!
権利関係者を調査するようにいわれたらしいけど、前回図で示したとおり、最初に『起業地の特定』はできているの?

緑山

『起業地の特定』ってどういうことですか?場所は決まっていますよね?

上島さん

それが違うんだよ。

『その場所が何番地の土地なのか、その地番がちゃんと法務局の地図に載っているのか?』
『法務局の登記簿にその地番が登記されているのか?』

それが用地事務のはじまりだよ!

緑山

そうかぁ、だから『はじまりはいつも登記』だったんですね!

でも法務局の地図って、普通の地図と何か違うんですか?
普段、地図はスマホで見ることが多いですが、クリックしたら住所も大体わかりますよ。

上島さん

法務局には、その管轄地の地図が備え付けられているんだよ。

市販されている地図は、ほとんどが「住居表示番号」しか書かれていないけど、法務局の地図には「地番」だけが書かれているんだ。

登記簿は地番毎に作成されているから、"住所"ではなくその場所の「地番」を確認しないと登記簿謄本等は取れないよ。

緑山

市販の地図は「住居表示番号で、法務局の地図は「地番...?

住所とそれは、どう違うんですか?

私のマンションの住所は×○町1-2なんですが、これは「地番」ではないんですか?

上島さん

すばらしい疑問点だね!

まず質問に答えると、「住居表示番号」と「地番」はどちらも住所に使用されるけれど、いまは基本的に、市街地の場合は「住居表示番号」が住所に使われることが多いだろうね。

地番が住所のときは「〇△番地」と表記。
住居表示番号の場合は「×番〇号(省略して×-〇)」と表記されるよ。

緑山さんの住所の"1-2"はおそらく「住居表示番号」で、1番2号というのが正式だね。


「住居表示番号」と「地番」

緑山

私の住所は「住居表示番号」が使われているのかぁ...。でも、登記簿が地番ごとに作成されているなら、住居表示番号は何のためにあるんですか?

上島さん

「住居表示番号」は、住民の暮らしを便利にする(郵便配達や緊急車両の到着など)ために作られたんだ。

元々は土地には地番しか付いていなくて、住所には地番を使用していたよ。

でも、市街化が進んで地番だけでは場所を特定することが難しくなってきたんだ。

だから昭和37年5月に「住居表示に関する法律」が制定されて、より細かく割り振った「住居表示番号」が、多くの地域(住宅地)につけられたんだよ。

緑山

そうなんですね。普段使っている"住所"が住居表示番号なら、法務局も地番じゃなくて住居表示番号なら分かり易いのになぁ。
地番なんて知らないし、忘れちゃいそうです。

上島さん

うん、またまた素晴らしい疑問点だね!
根本的な部分なんだけど、同じ"番号"でもそれぞれ目的が違うからね。

地番は、土地登記の管理をおこなうために、昔から一筆ごとに付けられているもので、住居表示番号は、その字のとおり「住居」のあるところ(又はあったところ)に、地番とは別に付けているものだからね。
つまり、畑や田んぼには住居表示番号は付けられていないはずなんだ!

だから昔からずっと、"土地"の特定は 地番 で行っているんだよ。
ちなみに、住居表示が実施されていない地域もあるよ。その地域では住宅地であっても、地番がそのまま住所になっているよ。

緑山

そうか、起業地が住宅地とは限らないですよね。
田んぼなどは住居じゃないから「地番」のままだとして...、
住宅地には、① 住居表示番号を住所としているところ ② 地番を住所としているところ の2種類あるんですね。

そういえば、実家の住所は△□町159番地です!これは「地番」がそのまま住所として使われているんですね!
私の住所は「住居表示番号」だから登記簿をみるには地番を知る必要があって...、ああそうだ、法務局の地図を見れば地番が載っているんでしたっけ?

上島さん

そのとおり!さすが緑山さん、よく覚えていたね。法務局の地図には地番が載っているよ。

ただ、その地番を探し出すのが大変なんだ!
だから、住宅地図では住居表記番号しかわからないときは、住居表示番号から大体の地番が分かる「ブルーマップ」をみるといいよ。

「ブルーマップ」は、住宅地図(住居表示番号)と地図(地番図)を合わせたもので、これも法務局の窓口に備え付けられているよ。住宅地図がベースだから、確認しやすいね。

▽ ブルーマップ参考画像

residentialmap_bluemap-003.jpg

Copyright © ZENRIN CO., LTD.

上島さん

赤字が「住居表示番号」で、青字が「地番」だよ。
公図番号」というものも書かれているけど、これはブルーマップ作成当時に使われていた"公図一覧図"の番号で、今は使用されていないので注意してね。

市販されているものだから、一度みてごらん。それで地番を特定する問題はクリアだよ!


   

「地番」と「住居表示番号」との違い、「地番」の調べ方について知った緑山さん。一歩前進ですね!
引き続き、用地業務に関わる登記業務をご紹介していきますので、次話以降もぜひご覧ください。

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