用地屋は、やっぱり地権者とのやり取りで多大なエネルギーを消耗してしまいます。それをいかに補給していくかが前回の話の肝でした。
今回は、麻雀がお好きな方には馴染みのある話が出てくるかもしれません。日頃の業務ともつながりが見えやすく、五感の中ではいちばんイメージしやすい、最後の締めくくりにふさわしい"用地口"について聞いていきましょう。

用地屋は、やっぱり地権者とのやり取りで多大なエネルギーを消耗してしまいます。それをいかに補給していくかが前回の話の肝でした。
今回は、麻雀がお好きな方には馴染みのある話が出てくるかもしれません。日頃の業務ともつながりが見えやすく、五感の中ではいちばんイメージしやすい、最後の締めくくりにふさわしい"用地口"について聞いていきましょう。
スラスラとよどみない話術は不要!?五感も残り1つ。
おっちょこちょいで話を掴みきれない田中だって、さすがに博士の言いたいことがわかってきた気がする。
「博士、次は用地口ですよね。滑舌よく、立て板に水(=スラスラと)のごとくしゃべれる口を持て〜、という感じですか?」
そうだな...と、博士は納得のいってない様子だ。
用地口はそのとおりだが、用地舌、用地喉もあるし、さっき話した用地腹も用地口の一部だから」と、まだまだだぞという顔をする。
それに誤解してもらっては困ることが1つある、と博士は続けた。
用地交渉で、スラスラとよどまずに話す"立て板に水"は不要。
◯わかりやすく話せたか?
◯相手は交渉担当の話を理解してくれているのか?
◯その話にどんな感想を持っていそうか?
それらを一つひとつ確認しながら、確実な前進を勝ち取っていくのが用地交渉だからね。
用地屋は、目的のために、意識して声も変える田中は、また何か訓練しておけというのだろうな、と気づいた。
何をすればいいんですかと尋ねると、驚くことを言ってきた。
きみは声が高いよね。君の声やしゃべり方は相手にどんな印象を与えているのかな?」
逆に質問、きた〜!
博士の持論を滔々と述べてもらおうと思っていた田中は面食らった。
「意識すること、自分で気づくことが大事なんだ。声の高低はどうやって調整する? 話すスピードの調整はしている? 信頼される声とは何だ? 相談される声とはどんな声? 自分で気づいて、自分なりに修正して、自分なりに正解を会得していく必要があるな」
そんなこと意識したことないな...。
でも、確かに、この高い声は幼く聞こえてしまうことはあるかもしれない。今までの自分の体験を振り返ると、小ばかにされたように思った人もいたと思う。
でも。
この声はこの声でしかたないと思ってこれまで生きてきた。
ちょっと反論してみると、「それでは用地屋にはなれないね 」と言われてしまった。
◯低い声はのどで鳴らす
◯高い声は鼻で鳴らす
◯自信にあふれた声は腹の底から腹式呼吸で出す
◯相手に対する尊敬は少し高めで少し早めで
要は、状況に合う最適な声をいつでも自然に出せるようにしておくことだ、と博士は言い切る。そのために必要なのは発声法の訓練だけれど、アナウンサーではないから毎日朗読の練習をしてみよう、と薦めてきた。
朗読ですか? 何を読めばいいんですか?」
「毎日、朝礼で経営理念や社訓を読み上げている会社が日本中いたるところにあるだろう?なんでそんなことをしているんだと思う?」
また、質問で返されてしまった。
「そりゃー、経営者のわがままですよ。従業員は喜んでやっているわけではないでしょう」
「そうじゃなくて、要は夢は夢を持たなければ実現しないし、経営理念も毎日口にしないと実現しないということなんだ」
中国の街に行けば、そこら中に標語が掲げられている。
この話を当てはめると、実現していないから標語になるともいえる。
会社でいうと、経営理念が実現していないから社長や役員は少しでも実現に向けて行動してほしい。だから毎日声にしてもらっているわけだよ。
...なるほど。そうかもしれない。
では、用地屋は何を読んだらいいんだろう?博士に疑問をぶつけてみることにした。
自分の好きな文章を、自分へのメッセージとして贈ってみよう
「自分がなりたい自分に向けて自分の好きな文章を自分にメッセージするように朗読すればいいんじゃないか」と博士はいう。
簡単にいうけれど、どんな文章をメッセージするのかも、イメージがわかない。
◯500文字くらいの文章を用意する
◯句読点を意識しながら、編集(できれば朗読集にしておくといい)
◯朗読もビデオにとって自己鑑賞する
「無理強いしないが、自分の朗読姿をビデオに撮影するともっといい結果になる」らしい。
◯他人様はどんな風に聞いているのか、客観視できる
◯姿勢がチェックできる(感情のこもった力強い声は腹式呼吸のリラックスした正しい姿勢からしか生まれない)
確かに、自分に聞こえている声と、自分以外の人に聞こえている声は違う。
自分の耳には骨を通って聞こえているので他人様が聞いている声とは違うんだ、と博士は教えてくれた。
「じゃあ、博士が朗読しているものがあれば教えてください」
田中は思い切って、博士のプライベートに関わる質問をしてみた。
私の真似はしないという君には珍しい質問だね、と言いながら紹介してくれた。
私は、今のところ20個くらいの短文を用意しているよ。
自分へのメッセージを準備して、正しい姿勢で、しっかり声に出してみよう!
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